出産後の精神不調で悩む方も障害年金受給
「出産後、娘が部屋に引きこもり、子どもの育児が一切できなくなってしまった…」 「昔は問題なく働けていたのに、どうしてこんなことに…」
このような切実なお悩みを抱え、ご家族だけで抱え込んでおられませんか?
障害年金は、病気や障害によって日常生活や仕事に著しい支障が出た際に、生活を支えるための公的な年金制度です。しかし、手続きには「初診日の証明」や「日常生活における困難さの立証」など、複雑なハードルが多く存在します。
本記事では、出産後に著しい精神不調をきたし、当事務所にご相談にいらした「仮名Aさん」の受給決定に至る事例を詳しく解説します。この記事を読むことで、障害年金申請で直面しやすい課題の乗り越え方や、社会保険労務士へ相談する重要性について具体的に理解していただけます。
Aさんの症状や申請に至るまでの経緯
Aさんは学校卒業後、一般企業に就職し、日常生活や業務にも大きな支障なく勤務を継続されていました。その後、結婚し出産を経験されましたが、そこから事態は一変します。
出産後の急激な異変:出産を経て感情の起伏が激しくなり、自室に引きこもって子どもの育児を一切行えない状態に陥ってしまいました。
実家での保護と精神科受診:心配されたお父様がAさんを実家に引き取り、精神科を受診させました。両親の付き添いのもと2週間に1度の通院を続けていましたが、パニック状態を引き起こし1ヶ月間の緊急入院となりました。
退院後の状態悪化:退職および退院後も病状は改善されず、駅のホームで電車に飛び込もうとするなど、命に関わる非常に危険な状態が続いていました。
お父様は「娘の将来と、残された孫のためにも、利用できる公的支援はないか」と模索され、当事務所へご相談にいらっしゃいました。
直面した具体的な課題と、弊所によるサポート・課題解決
当事務所にてヒアリングを行ったところ、Aさんにはもともと軽度知的障害(療育手帳所持)があることが判明しました。これが申請における大きな課題となりました。
課題1:初診日の特定と病歴の整理
知的障害の場合、初診日は原則として「出生日」とみなされます。しかし、Aさんは学校卒業後に一般企業で自立して勤務されていた期間が存在し、今回の急激な精神不調は「出産」を契機として発生していました。どの傷病を主軸とし、いつを初診日として立証すべきかという整理が非常に複雑でした。
弊所のサポート:
・Aさんが過去に一般就労し、自立した社会生活を送れていた期間の事実関係を整理しました。
・初診医療機関から受診状況等証明書やカルテの情報を収集し、一般就労できていた時期と、出産後の急激な症状悪化(精神疾患の発症)との関係性を論理的に組み立てました。
課題2:日常生活の支障度の客観的立証
精神の障害年金審査では、「一人で日常生活が送れるか」「家族の援助がどの程度必要か」が極めて重視されます。しかし、短時間の医師の診察だけでは、自宅での引きこもり状態やパニック症状、自傷・自殺未遂といった切迫した実態が十分に伝わりきらないリスクがありました。
弊所のサポート:
・ご家族(お父様・お母様)から、家庭内でのAさんの様子(食事、入浴、清掃、育児の不全、パニック時の対応、常時見守りが必要な理由)を具体的に聞き取りました。
・聞き取った内容をもとにヒアリングシートを作成し、主治医へ診断書作成の参考資料としてご提出しました。これにより、主治医に実態に即した診断書を記載していただくことができました。
・「病歴・就労状況等申立書」には、初診から緊急入院、電車飛び込み未遂に至るまでの経過を克明に記載し、両親の常時監視と援助なしには生活が成り立たない現状を客観的に立証しました。
審査を経て、無事障害年金を受給することができました。
受給決定通知を受け取られたお父様からは、「娘の回復を支え、孫を育てていくための大きな安心を得ることができました」とのお言葉をいただきました。
まとめ
障害年金は、病気や障害によって生活に困難を抱える方とそのご家族にとって、生活を支える大切な権利です。
しかし、「精神の不調で手続きをする気力がない」「家族だけではどのような書類を集めればよいか分からない」とお悩みになる方は少なくありません。一人で悩まず、まずは専門家である社会保険労務士にご相談ください。弊所では、ご家族のお気持ちに寄り添い、丁寧かつ誠実にサポートいたします。
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