ブログBLOG

ペースメーカー埋め込みで障害年金はもらえる?仕事復帰後でも3級に認定

「心臓の病気でペースメーカーを埋め込む手術を受けたけれど、障害年金の対象になるのだろうか」

「体調が安定して職場復帰したのに、年金を受け取ることはできるのだろうか」

このような疑問や不安をお持ちではありませんか。

心臓ペースメーカーを装着された場合、原則として「障害厚生年金3級」に認定されます。さらに、通常は初診日から1年6か月を待たなければ請求できないところ、ペースメーカーを装着した日をもって請求が可能となる「障害認定日の特例」も設けられています。

しかし、実際の申請手続きでは「どの病院を初診日として証明すべきか」「仕事と並行して膨大な公的書類を不備なく揃えられるか」といった現実的な壁に直面する方が少なくありません。

この記事では、立ちくらみの症状から耳鼻科・内科を経て完全房室ブロックと診断され、ペースメーカー埋め込み術を受けられた会社員・Aさんの事例をもとに、受給決定に至る事例を解説します。ご自身やご家族が申請を進める際の指針としてご活用ください。

事例の詳細解説

相談者Aさんの基本データ

氏名:Aさん(40代・男性)

傷病名:完全房室ブロック(ペースメーカー装着)

初診時の年金制度:厚生年金保険(会社員として勤務中)

症状と受給に至るまでの経緯

Aさんはある時期から頻繁に「立ちくらみ」や急激なふらつきを自覚するようになりました。耳の異常を疑い、近隣の耳鼻咽喉科を受診しましたが、耳の機能には特に異常は見当たりませんでした。続いて受診した一般内科でも原因が特定できず、最終的に紹介された総合病院の循環器内科で精密検査を受けたところ、「房室ブロック」と診断されました。

受診当初は「直ちに外科的処置を行う必要はないため、定期的に経過を観察しましょう」と説明されていました。しかしその数か月後、自宅で突然の激しいめまいと意識混濁を起こして倒れ、救急搬送される事態となりました。搬送先で「完全房室ブロック」への悪化が確認され、命に関わる状態であったことから、緊急で心臓ペースメーカー埋め込み術が実施されました。

手術は無事に完了し、術後半年が経過した頃には体調も安定し、以前と同じ職場への復帰を果たされました。その後、通院先の医療ソーシャルワーカーやインターネットの情報をきっかけに「ペースメーカーを入れると障害年金が受け取れるかもしれない」と知り、弊所の無料相談にお越しいただきました。

課題1:初診日の特定

障害年金の請求において最も重要なのが「初診日」の特定です。初診日とは「障害の原因となった傷病につき、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日」を指します。

Aさんの場合、「ペースメーカーの手術をした総合病院」や「房室ブロックと診断された日」を初診日と考えがちですが、医学的な因果関係を辿ると、最初の自覚症状である立ちくらみで受診した「耳鼻咽喉科」が初診日となります。

【弊所のサポート】

Aさんの受診履歴を詳細にヒアリングし、耳鼻科の受診理由が完全房室ブロックの初期症状(脳血流低下による立ちくらみ)と医学的に合致していることを確認しました。受診から半年程度しか経過していなかったため、カルテの法定保存期間(5年間)を十分に満たしており、耳鼻咽喉科において速やかに「受診状況等証明書(初診日証明)」を取り付けることができました。また、初診日当時に会社員として厚生年金保険に加入していたため、3級の保障がある障害厚生年金の受給資格を満たしていることが確定しました。

課題2:障害認定日の特例による待機期間の短縮

障害年金は原則として、初診日から1年6か月を経過した「障害認定日」に障害等級に該当している場合に請求できます。しかし、Aさんは初診日からまだ半年ほどしか経過していませんでした。

【弊所のサポート】

国民年金・厚生年金保険の障害認定基準には、「心臓ペースメーカーを装着した場合は、装着した日を障害認定日とする」という特例が明記されています。初診日から1年6か月を待つ必要がないため、手術実施日をもって直ちに請求可能である旨をご案内しました。

課題3:復職後の多忙による手続き遅延・書類不備のリスク

当初の無料相談では、制度の概要と要件、ご自身で進める際の手順をお伝えし、「ご自身やご家族でも認定される見込みが高い内容です」とお話しして終了しました。

しかし数日後、Aさんから「やはり手続きのすべてを代行してほしい」とのご連絡をいただきました。復職したばかりで業務が繁忙を極めており、平日に年金事務所へ行く時間が取れないこと、万が一書類の記載不備などで差し戻しになると体力的・精神的な負担が大きいことが理由でした。

受給決定までの結果

受任から約1か月ですべての法定書類を整備し、年金事務所へ提出を完了しました。審査の結果、障害認定基準のとおり障害厚生年金3級の受給権が決定されました。

まとめ

ペースメーカーを埋め込まれた方は、手術によって症状が劇的に改善し、元気に職場復帰されるケースが多く見られます。「元気に働いているから障害年金の対象にはならないだろう」と自己判断してしまい、受給の機会を逃している方が少なくありません。

障害年金は、請求手続きを行わなければ1円も支給されません。また、初診日のカルテが医療機関で保管されている期間(法律上は5年間)を過ぎてしまうと、初診日の証明が極めて困難になります。

「自分の場合は受給できるのか」「どの受診日が初診日になるのか」と疑問を持たれた方は、まずは専門家である社会保険労務士の無料相談をご活用いただくことをおすすめします。

※本記事でご紹介した事例は、個人情報保護の観点からプライバシーに配慮し、実際の相談内容に基づきつつ一部の事実関係を変更して記載しております。

障害年金の申請、審査請求・再審査請求、その他(額改定請求、支給停止事由消滅届、更新手続きなど)、障害年金のことなら城田社会保険労務士事務所にご相談ください。
初回相談60分無料。オンライン相談対応。土日祝・夜間対応(要予約)。
対応エリア:豊島区、練馬区、板橋区、中野区、杉並区、北区、新宿区、東京23区、埼玉県、神奈川県など
城田社会保険労務士事務所のホームページはこちら

著者 特定社会保険労務士
城田 めぐみ
城田社会保険労務士事務所
東京都豊島区

当事務所は、障害年金の申請支援を専門に取り組んでいる社会保険労務士事務所です。様々な傷病による障害年金の手続きは複雑で、多くの方が途中で諦めてしまうこともあります。当事務所では、初回相談から診断書の準備、申請書類の作成、年金事務所とのやりとりまで、受給に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。

些細なことでも遠慮なくご相談ください

  • 初回相談
    60分無料
  • オンライン相談
    対応
  • 土日祝・夜間
    対応(要予約)

pagetop