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慢性疲労症候群で障害厚生年金2級

「診察室では何とか歩けるけれど、帰宅した瞬間に崩れ落ち、その後数日間は寝込んでしまう……」慢性疲労症候群を抱える多くの方が、このような「診察時の姿と日常の姿のギャップ」に悩まされています。医師は限られた診察時間の中で判断を下さなければなりませんが、慢性疲労症候群のような疾患は、その「一瞬の姿」だけでは本当の重症度が判断しにくいものです。

障害年金は、病気によって生活や仕事に制限がある方を支える大切な制度です。しかし、診断書に「日常生活がどのくらい制限されているか」が正確に反映されなければ、適正な審査を受けることができません。

本記事では、当事務所がサポートし、医師と情報を丁寧に共有することで受給に至ったBさんの事例(プライバシーに配慮し内容を一部調整しています)をご紹介します。

本記事のポイント

  • 診察室では見えない「症状の波」をどう言語化するか
  • 医師が診断書を書く際の「助け」となる情報提供の工夫
  • 一般状態区分表(A〜E)の正しい理解と反映
  • 社労士による「日常生活状況報告書」の役割

事例の詳細解説(課題と解決策)

a.【事例紹介】Bさんのケース

  • 傷病名:慢性疲労症候群
  • 年齢・性別:30代男性
  • 発症の経緯:2023年頃から原因不明の激しい倦怠感、微熱、思考力の低下が継続。休職を余儀なくされ、2024年に専門医を受診し、慢性疲労症候群と診断。
  • ご相談時の状態:身の回りのことは何とか行えるものの、週の半分以上は横になって過ごしており、外出後は必ず激しい疲労に襲われる状態。

b. 直面した課題:診察室での「一瞬の姿」

Bさんは非常に真面目な方で、月に一度の受診日には、精一杯体調を整えて通院されていました。そのため、医師の前では背筋を伸ばし、はきはきと受け答えができていたのです。

その結果、医師が判断する「一般状態区分(※下図参照)」が、Bさんの24時間の平均的な状態よりも「軽い」段階(A〜B付近)で想定されてしまう可能性がありました。これは医師の誤診ではなく、「診察時の客観的な事実」に基づく判断ですが、障害年金の審査においては、自宅での「寝たきりの時間」が含まれないという課題がありました。

一般状態区分の目安

  • (ア) A:無症状で社会活動ができ、制限がない。
  • (イ) B:軽度の症状があり、軽労働や事務はできる。
  • (ウ) C:歩行や身の回りのことはできるが、時に介助が必要。日中の50%以上は起きていられる。
  • (エ) D:身の回りのことにある程度の介助が必要。日中の50%以上は就床(寝ている)。
  • (オ) E:常に介助が必要。終日就床している。

(※日本年金機構「障害認定基準」より。アルファベット表記は便宜上のものです)

c. 弊所による解決策:医師との「情報の共有」

当事務所では、医師がBさんの「診察室の外での姿」を正確に把握できるよう、以下のサポートを行いました。

  1. 「活動記録シート」の作成: Bさんに無理のない範囲で、1週間の活動と寝込み時間の割合を記録していただきました。これにより、「外出という1時間の活動の裏に、24時間の休養が必要であること」を可視化しました。
  2. 医師への「日常生活状況報告」の提出: Bさんを通じて、当事務所が整理した「日常生活における制限事項」を医師に提供しました。これは医師の判断を誘導するものではなく、「診察だけでは伝えきれない、自宅での介助の必要性や就床時間」を補足データとしてお届けするものです。
  3. 認定基準に沿った専門用語の整理: 慢性疲労症候群の評価指標であるPS値と、一般状態区分の関連性を整理し、医師が書類作成時に参照しやすい資料を添えました。

d. 受給決定までの流れ

  1. 初診日の確定(2025年2月):初期に通院したクリニックから証明書を取得。
  2. 医師との連携(2025年4月):整理した資料をもとに、医師がBさんの実態を詳細に反映した診断書を作成。
  3. 申請書の提出(2025年6月):病歴・就労状況等申立書を添えて提出。
  4. 受給決定(2025年10月):障害厚生年金2級の受給が決定。

社労士に依頼するメリット

慢性疲労症候群のような「目に見えにくい」疾患こそ、専門家の介在が大きな意味を持ちます。

  • 「伝え漏れ」を防ぐ: 患者様が医師に気を遣って言えないこと、あるいは「当たり前」だと思って省略してしまう苦労を、社労士が丁寧に掘り起こします。
  • 医師の「良き協力者」として: 社労士は、資料を提供することで、多忙な医師が正確な診断書を書くための事務的な負担を軽減します。

まとめ

障害年金の申請において、医師は最大の味方です。「自分の状態が正しく伝わっていない気がする」「先生にどう説明すればいいか分からない」と不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。私たちは、医師と患者様が同じ方向を向いて手続きを進められるよう、橋渡し役として全力を尽くします。

豊島区、練馬区、板橋区、中野区、杉並区、北区、新宿区、東京23区、埼玉県、神奈川県で社会保険労務士をお探しの皆さま、障害年金申請、審査請求、再審査請求のことなら、城田社会保険労務士事務所にご相談ください。

著者 特定社会保険労務士
城田 めぐみ
城田社会保険労務士事務所
東京都豊島区

当事務所は、障害年金の申請支援を専門に取り組んでいる社会保険労務士事務所です。様々な傷病による障害年金の手続きは複雑で、多くの方が途中で諦めてしまうこともあります。当事務所では、初回相談から診断書の準備、申請書類の作成、年金事務所とのやりとりまで、受給に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。

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