ブログBLOG

脳梗塞・脳出血の後遺症で障害年金はいつから申請できる?「6か月」の特例と申請事例を解説

「脳梗塞で倒れてから半年、リハビリは続けているけれど、仕事に戻れる見込みが立たない……」 「障害年金は『初診日から1年6か月』経たないと申請できないと聞いたが、もっと早く受給を始める方法はないのか?」

脳血管疾患の後遺症で悩む方やそのご家族から、このような切実なご相談をいただきます。結論から申し上げますと、脳血管障害の場合、一定の条件を満たせば「1年6か月」を待たずに申請できる「特例」が存在します。

しかし、この特例を利用するには「医学的な症状固定」の判断など、専門的なハードルがいくつかあります。本記事では、当事務所がサポートした事例を通じ、障害認定日の正しいルールと、早期受給に向けたポイントを解説します。

本記事のポイント

  • 「障害認定日」の原則と特例の違い:通常は1年6か月ですが、脳血管障害には短縮のルールがあります。
  • 「症状固定」の判断基準:初診から6か月経過以降、医師が「これ以上の回復が困難」と認めた日がポイントです。
  • リハビリ継続中でも申請できる可能性:維持リハビリを行っていても、機能回復目的でなければ対象となる場合があります。
  • 早期申請のメリット:受給開始が早まることで、経済的な不安を早期に解消できます。

脳出血による片麻痺と「認定日の特例」活用

症状や申請に至るまでの経緯

  • 発症時:Bさん(40代・会社員)。自宅で倒れ、脳出血と診断。左半身に重度の麻痺が残る。
  • 経過:急性期病院から回復期リハビリテーション病院へ転院。懸命にリハビリを行うも、左上下肢の機能低下(握力喪失、自力歩行困難)が顕著に残る状態。
  • 相談時の状況:発症から8か月。傷病手当金を受給中だが、住宅ローンの支払いや医療費がかさみ、早めに障害年金を受給したいと当事務所へ相談。

直面した課題:認定日の判断と医師への確認

Bさんは「1年6か月待つ必要がある」と思い込んでいましたが、脳血管障害には以下の特例があります。

【障害認定日のルール整理】

  1. 原則:初診日から1年6か月を経過した日。
  2. 特例(脳血管障害):初診日から6か月経過した日以後に、医学的観点から「それ以上の機能回復がほとんど望めない(症状固定)」と認められるときは、その日。

課題:医師の「症状固定」判断を引き出せるか リハビリ病院の医師は、患者の意欲を削がないよう「頑張って回復しましょう」と励ましてくれるものです。そのため、書類上も「回復の可能性あり」と書かれやすく、結果として「特例」が認められないケースが多々あります。

【弊所のサポート】 弊所では、Bさんの現在のリハビリ内容が「機能回復」を目的としたものか、あるいは現在の状態を維持するための「維持リハビリ」に近いものかを詳細に確認しました。 その上で、現在のADL(日常生活動作)の不自由さをまとめた資料を主治医に提示。「医学的観点から、障害年金の認定基準における『症状固定』に該当するか」を確認していただきました。その結果、初診から9か月の時点を症状固定日(障害認定日)として診断書を作成いただくことができました。

受給決定までの流れ

  1. ヒアリング:発症日(初診日)と現在のリハビリ状況を確認。
  2. 医師へのアプローチ:認定日の特例に関する規定を医師に共有し、Bさんの状態が「回復がほとんど望めない」状態にあるか医学的判断を依頼。
  3. 診断書作成:初診から9か月の時点を「障害認定日」とした診断書を取得。
  4. 申立書の作成:発症直後から認定日、そして現在に至るまでの就労不可の状態を詳細に記載。
  5. 受給決定障害厚生年金2級(配偶者加給年金あり)の受給が決定。原則の1年6か月を待つ場合に比べ、9か月分早く受給を開始できました。

社労士に依頼するメリット

障害認定日の特例を活用した申請は、以下の理由から社労士への依頼が非常に有効です。

  • 「症状固定」の適切な見極め 単に6か月経てばいいわけではありません。医師に認定基準を正しく理解していただき、実態に即した「治った日(症状固定日)」を診断書に明記してもらうための調整が不可欠です。
  • 不支給リスクの回避 特例での申請は審査が厳しくなる傾向にあります。もし「まだ回復の余地あり」と判断されれば不支給となり、再申請という手間が発生します。最初から精度の高い書類を揃えることが近道です。
  • 初診日証明の確実性 脳血管障害は救急搬送されるケースが多く、初診の特定は比較的容易ですが、その後の転院歴が複雑になりがちです。全期間の整合性を社労士がチェックします。

まとめ

脳血管障害による障害年金申請は、タイミングが命です。 原則の「1年6か月」を待つべきか、あるいは「特例」を活用して早期申請に踏み切るべきか。この判断を誤ると、もらえるはずの年金を長期間受給できなくなる恐れがあります。

「自分は特例に該当するのだろうか?」と少しでも疑問に思われたら、まずは専門家である当事務所にご相談ください。最新の認定基準に基づき、最適な申請スケジュールをご提案いたします。

豊島区、練馬区、板橋区、中野区、杉並区、北区、新宿区、東京23区、埼玉県、神奈川県で社会保険労務士をお探しの皆さま、障害年金申請、審査請求、再審査請求のことなら、城田社会保険労務士事務所にご相談ください。

著者 特定社会保険労務士
城田 めぐみ
城田社会保険労務士事務所
東京都豊島区

当事務所は、障害年金の申請支援を専門に取り組んでいる社会保険労務士事務所です。様々な傷病による障害年金の手続きは複雑で、多くの方が途中で諦めてしまうこともあります。当事務所では、初回相談から診断書の準備、申請書類の作成、年金事務所とのやりとりまで、受給に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。

些細なことでも遠慮なくご相談ください

  • 初回相談
    60分無料
  • オンライン相談
    対応
  • 土日祝・夜間
    対応(要予約)

pagetop