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「発達障害(自閉症スペクトラム障害)を持つ自分でも、障害年金を受け取れるのだろうか?」

近年、発達障害の特性から就労や対人関係が困難となり、障害年金受給を検討される方が増えています。しかし、発達障害の申請手続きは、他の傷病と比べて特有の大きな壁があります。

  1. 初診日が幼少期に遡ることが多く、20歳前傷病の複雑なルールが適用されること。
  2. 記録の保存期間が過ぎているため、幼少期の初診日を証明するのが極めて難しいこと。
  3. 知的障害を伴わない場合、社会生活能力の具体的な困難さを正確に伝える必要があること 。

本記事では、まさにこの「幼少期の初診日証明」と「社会生活能力の客観的な立証」という二重の困難に直面した、自閉症スペクトラム障害をお持ちの方の具体的な事例を詳細に解説します。

この記事を最後までお読みいただくことで、障害年金は「専門家とともに、適切な証拠を積み上げることで獲得できる権利」であることをご理解いただけるはずです。

症状や申請に至るまでの経緯

Dさん(35歳)は、幼少期から集団行動やコミュニケーションに強い困難があり、10歳の頃に学校から指摘され、地元のEクリニックを受診しました。この日が初診日です。成人後も人間関係のトラブルや職場での指示理解の困難さから離職を繰り返し、32歳で現在のF病院でASDの診断を受けました。現在は、就労が極めて困難な状態が続いています。

直面した具体的な課題と弊所の解決策

Dさんの申請で最大の壁となったのは、初診日の証明認定日時点の症状の証明でした。

直面した課題弊所の専門的サポート

課題1:初診日の証明(20歳前傷病)

初診のEクリニックは既に廃院し、受診状況等証明書の取得ができませんでした。

弊所は、Dさんの親御様に対し、10歳当時の状況を証明する「公的な記録」(例:小学校の連絡帳、通知表の所見)を収集依頼。これに加えて、当時の困難さを詳細に覚えているご家族による「申立書」を作成しました。申立書では、当時の困難な行動(強いこだわり、パニックなど)を具体的に時系列で記述し、公的記録と合わせて提出することで、「20歳前傷病」における初診日が認められました。

課題2:認定基準の「社会生活能力」の評価

発達障害の認定においては、「知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により、日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定を行う」とされています 。

弊所は、Dさんの現在の主治医(F病院)に対し、精神の障害に係る等級判定ガイドラインに基づき、Dさんが直面する「金銭管理の困難」「状況に応じた行動の困難」「対人関係でのトラブルの頻度」といった具体的な社会生活上の困難さを整理した資料を提供。これにより、医師の診断書と、ご本人の「病歴・就労状況等申立書」が整合性のとれたものとなり、日常生活が著しい制限を受けている(2級相当)と判断されました 。

課題3:就労状況の誤解の排除

過去に短期間の就労経験があったため、審査で不利になる可能性がありました。弊所は、申立書にて、「就労はできたものの、常に上司や同僚の援助・配慮のもとで、本来の業務能力を発揮できず、結果として短期間で離職に至った」という事実を詳細に記述し、「労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えない」という認定基準の原則 を遵守した適切な評価を促しました。

社会保険労務士に依頼するメリット

発達障害の申請は、単に診断名があるだけでは受給できません。「認定基準に該当するレベルで、社会生活に困難が生じている」と示すことが鍵となります。

  1. 初診日証明の法的裏付け: 幼少期のカルテがなくても、年金機構の審査基準 に合致する間接的な証拠の収集と論理的な構成を代行し、初診日の壁をクリアします。
  2. 認定基準の正確な反映: 発達障害の審査で最も重要な「日常生活能力の判定」が、ご本人の実際の困難さ(例:計画性のなさ、過剰なこだわりによる生活の破綻)と一致するよう、医師への情報提供を専門的な視点から行います 。
  3. 20歳前傷病のルール適用支援: 障害基礎年金特有の所得制限具体的な基準額は年度により変動するため、最新の情報をご確認ください)や、その他の複雑なルールを事前に確認し、受給後の生活設計まで見据えたアドバイスを提供します 。

まとめ

発達障害による障害年金の申請は、その特性ゆえに「手続きを途中で諦めてしまう」という方が少なくありません。しかし、Dさんの事例が示す通り、適切な専門家のサポートがあれば、複雑な課題も解決し、受給という形で生活の基盤を築くことができます。

弊所は、社会保険労務士の職業倫理に基づき、虚偽や過大な期待を抱かせることなく、お客様の状況を正確に把握し、公的資料と法律に基づいた誠実かつ最適な申請サポートをお約束します。

「私のケースは、何から始めたらいいの?」「昔の学校の記録なんて残っているか分からない」――まずはその不安を、私たちにご相談ください。あなたの未来の安定した生活のために、今できる最善のサポートを全力で提供いたします。

豊島区、練馬区、板橋区、中野区、杉並区、北区、新宿区、東京23区、埼玉県、神奈川県で社会保険労務士をお探しの皆さま、障害年金申請、審査請求、再審査請求のことなら、城田社会保険労務士事務所にご相談ください。

著者 特定社会保険労務士
城田 めぐみ
城田社会保険労務士事務所
東京都豊島区

当事務所は、障害年金の申請支援を専門に取り組んでいる社会保険労務士事務所です。様々な傷病による障害年金の手続きは複雑で、多くの方が途中で諦めてしまうこともあります。当事務所では、初回相談から診断書の準備、申請書類の作成、年金事務所とのやりとりまで、受給に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。

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