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悩みが解決した事例から学ぶ!知的障害の障害年金申請:20歳前障害の壁を乗り越え基礎年金2級へ

「知的障害を持つ我が子は、障害年金をもらえるのだろうか?」

このブログを読んでいるあなたは、知的障害を持つご家族の将来について、大きな不安を抱えているかもしれません。障害年金は、障害を持つ方の生活を支える大切な公的制度ですが、知的障害(20歳前障害)による申請は、他の傷病と比べて特有の難しさがあります。

特に、「幼少期の記録がなくてどうすればいいのか」「本人の困りごとをどう年金機構に伝えればいいのか」といった疑問で、申請をためらっている方も多いのではないでしょうか。

当記事では、実際に弊所にご相談いただき、障害基礎年金2級の受給が決定した知的障害の具体的な事例を、詳しく解説します。

本記事のポイント

障害年金申請における知的障害のケースで、特に重要なポイントは以下の通りです。

  • 最大の課題は、「日常生活能力の程度を具体的に示す申立書」の作成です。
  • 過去の医療記録がない場合でも、療育手帳の交付資料などを活用します。
  • 診断書作成前の医師への具体的な情報提供が、適切な等級認定(特に日常生活能力の判定)に不可欠です。

事例の詳細解説

日常生活能力を正確に伝える「病歴・就労状況等申立書」の作成

知的障害の認定の鍵は、ご本人の日常生活能力の程度です。ご家族は日々の苦労を知っていますが、それを客観的かつ具体的な文書にまとめるのが困難でした。ご家族が作成した原案では、「家事ができない」という抽象的な記述に留まっていました。

  • 【弊所の解決策】具体的エピソードに基づく詳細なヒアリング
    • 弊所の社労士がご家族(母親)に時間をかけて詳細なヒアリングを実施しました。
    • 単なる「できない」ではなく、「金銭管理を任せると、すぐに全額を使ってしまい、高額な不要品を購入する」「通院などで一人で外出すると、目的地にたどり着けずパニックになり、家族が迎えに行く必要がある」「簡単な調理(お湯を沸かす、電子レンジ操作)はできるが、献立を立てたり、食材を管理したりすることは不可能」といった、日常生活における具体的な失敗や、家族の援助内容を申立書に盛り込みました。
    • これにより、Aさんが支援なしには社会生活を送ることが極めて困難であることを、明確に伝えることができました。

診断書への情報反映の不十分さ

医師が作成する診断書の「日常生活能力の判定」欄が、ご本人の実態よりも軽度(等級非該当レベル)に記載されてしまうリスクがありました。

  • 【弊所の解決策】「診断書作成依頼時の参考資料」の作成
    • 弊所は、ご家族からヒアリングした具体的な生活上の困難をまとめた『診断書作成依頼時の参考資料』を作成し、医師に提出しました。
    • この資料を通じて、Aさんの実態としては「身の回りのことは援助なしで可能だが、金銭管理・危機管理・対人関係などの複雑な活動はすべて援助が必要」であることを明確に伝え、医師が多忙な中でも実態に合った判定ができるようサポートしました。

受給決定までの結果

弊所が作成した詳細な申立書と、適切な情報提供を経て作成された医師の診断書が揃ったことで、提出から約3ヶ月半後、Aさんには障害基礎年金2の受給が決定しました。

この受給決定により、ご家族は経済的な負担が軽減され、今後の生活設計に対する安心感を得ることができました。

社労士に依頼するメリット

知的障害による障害年金申請は、特に日常生活の困難さの文書化という、高度な専門知識と経験を要します。社会保険労務士(社労士)にご依頼いただくメリットは以下の通りです。

  1. 審査に響く申立書の作成: ご家族の証言を、審査基準(「日常生活能力の判定・評価」)に沿った客観的かつ具体的な文章に変換し、ご本人の困難さを最大限に伝えることができます。
  2. 医師との連携サポート: 医師が多忙な中、診断書作成に必要なご本人の生活情報を過不足なく正確に伝える「橋渡し役」となり、実態に合った診断書作成をサポートします。

まとめ

知的障害による障害年金申請は、決して簡単な手続きではありません。しかし、適切な手順と、ご本人の生活実態を正確に伝えるための専門的なサポートがあれば、受給の可能性は大きく開けます。

「うちの子は重くないかもしれない」「何から始めたらいいかわからない」—まずはお気軽にご相談ください。ご家族の抱える不安を丁寧に伺い、受給の可能性を誠実に判断いたします。あなたの次の安心のための一歩を、私たち専門家が全力でサポートします。

まずはお電話またはメールで無料相談をご予約ください。

豊島区、練馬区、板橋区、中野区、杉並区、北区、新宿区、東京23区、埼玉県、神奈川県で社会保険労務士をお探しの皆さま、障害年金申請、審査請求、再審査請求のことなら、城田社会保険労務士事務所にご相談ください。

著者 特定社会保険労務士
城田 めぐみ
城田社会保険労務士事務所
東京都豊島区

当事務所は、障害年金の申請支援を専門に取り組んでいる社会保険労務士事務所です。様々な傷病による障害年金の手続きは複雑で、多くの方が途中で諦めてしまうこともあります。当事務所では、初回相談から診断書の準備、申請書類の作成、年金事務所とのやりとりまで、受給に向けて丁寧にサポートいたします。お気軽にご相談ください。

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